生きています
31/09/2020~02/10/2020
某地へ到着するまで日記を書く暇がなかったので、時系列にまとめて書き留めておく。
みんなおまたせ!
31/09/2020 20:00
Gozoのミッコ邸を後にする。たった2週間の滞在だが、かなりの経験をさせてもらった。
マルタとゴゾについては改めて書こうかと思う。
個人的にゴゾ人とは合いそうな気がするし、夕方にTipe’s Cafeで最後のお茶を飲んでいたら、1€くれたおばちゃんに会えた。お礼を言うとキスを飛ばしてくれた。ひたすらお茶を飲みたいのは間違い無いのだが出発時間もあるので、長居は出来ない。ピースのパスティッチ意味がわかった。ビーンズ(豆)がこっちの発音でピースに聞こえたっぽい。
これからひたすら車を運転してアルバニアへ向かう。
今夜から明日にかけては満月である。そして今日はミッコの誕生日でもある。
01/10/2020
長くなるので割愛するが用事を済ませ、ゴゾからマルタ行きのフェリーに乗り、マルタでも用事を済ませ、マルタの居酒屋で誕生日会が開催される。
3:00 早朝からひたすら運転する事になるので自分は早めに就寝。
4:30 起床。ゴリ眠い。そのまま車でマルタからシチリア行きのフェリーへ。
シチリア行きのフェリーに乗るためにはPCR陰性証明書が必要。こちらもテスト後、滞りなく入手出来た。
遠ざかるマルタ島、近づくシチリア島。はっきり言って国境を超えた気があまりしない。
が、しばらく走ると山が見えてきた。おお、山だ。しかも岩山だ。マルタには山が無いのでミッコ達には久しぶりの山。ワイワイしてた。
しかし俺は見とれてる暇などない。何故なら遂に右側通行を走る事になったからだ。
シチリア人は結構スピード出す。荷物満載のバンはゴリ遅い。
ヨーロッパがそうなのかシチリアがそうなのかわからないけど、人とかバイクは信号無視はよくある出来事。
赤になりたての信号に飛び込むのではなく、赤真っ最中の交差点に堂々と入っていくのだ。ああ、信号気にしない人もいるんだな、って感じ。
そんな事を考えていると、ハイフェイの乗り口で警察に止められた。
まさかの出来事に心の中でニヤニヤした。もちろん警察には真顔。
このブログに詳細は書けないのだが、はっきり言って調べられたらまずい事がばかりである。
叩いたら埃が出まくるのである。だけど内心ニヤニヤしてしまう、スリルジャンキー。
結局、荷物ガン積の荷台を軽く見て、これ全部調べるのめんどくさいからお前ら言っていいよ、みたいな顔をされ、名前も聞かれず通された。パスポートすら確認されない(笑)
フーッ、、、と大きな息をつき、ハイウェイへ。
車内のCDコンポにゴッドファーザーⅢのサウンドトラックを挿入。シチリア行ったら絶対やりたかったんだよね。
さ い こ う。
他にもシチリア産のオリーブオイルに地元のパンを付けて食べたい。が、今回は住む候補に入ってないので、悠長にしている時間は無い。
シチリアからイタリアへのフェリーの時間もある。シチリア島を4~5時間程走り、船着場へ到着。
ここはPCRのなんとかとか必要なし。乗船券さえ持っていれば乗れるっぽい。スルスルとフェリーの中へ車を運転し、デッキへ。
車から出る場合はマスクが必須となる。
さっき乗ったフェリーよりラグジュアリーな感じがする。
デッキには強い風が当たっている。シャツがバタバタ音をてたてる。帽子が飛びそうになる。
シチリアとイタリアも超近い。20分くらいでイタリアへ到着。
メッシーナからサンジョバンニへ。
イターリア!Buono!
フェリーから降り、隣接しているインターチェンジからハイウェイへ。ひたすらぶっ飛ばす。
まず最初に気づいたのがエスプレッソが超美味い。量が日本の半分くらいだが、その分濃い。そしてクリーミー。
さすがイタリア人。
長距離ドライブの必須アイテム、眠眠打破のイタリアバージョン。
よく振って付属のストローを刺して飲む。結構甘め。
ここ数週間で日本にある食材がどれだけ不味いかを、まざまざと感じている。マジでだよ。
かなり前から感じていた事だが、日本は素材の味がしない事が多い。味付けだけ化学調味料で整えて(なんなら野菜の味までつけたり)それを美味しいと思ってる人が多い、というか気づかない。
コンビニ弁当とか人間の食べるものでは無いと思ってる。食べてる人を馬鹿にしてるとかじゃなくて、心配している。
まぁいい、続きを。
3人が可能性を感じる国、アルバニアへ向かうため、反対側の港へ向かう。7時間くらいかかっただろうか?時間の感覚はすでに薄れている。
ただひたすらにハイウェイを走る。早く着くとか、遅く着くとか、ただ向かう。それだけ。
イタリアのハイウェイを走っていて思った事は色々ある。
まずイタリア人の運転がレーサーっぽい。フェラーリ!
抜くときは前の車にぴったりついてスパーンと抜いていくのだが、これがなかなかに怖い(笑)
日本なら間違いなく、あおり運転と言われる。が、素晴らしいと思ったのはここからで、追い越した車が追い越し車線を走り続ける事がない。
抜いたら走行車線(右側)へしっかり戻る。つまり追越車線は追い越すためだけに使うという事がかなり徹底されている。
考えてみれば当たり前で、日本の運転手たちがどれほどエゴの塊で運転しているのかが理解できた。マジで現代日本ひどい。
走行車線は遅い車もたくさんいる。自分の運転しているバンも過積載、、、気味なので坂道など牛歩である。
しかし煽られたりしない。ただスリップに入られ、スッパーンと抜かれるだけ。最初は怖いけど、そーいうもんだと気にするのをやめた。
走行車線に戻る車を見るたびにイタリア良いなーと思う。
19:00~22:00頃
アルバニア行きのフェリーの乗船券を買うためにチケット売り場に到着。
陽気な受付のおじちゃんにアルバニアへ行けるのは仕事か学生じゃないと無理、と一蹴される。マジで?
こちらとしては到着がいつになるかわからないので、チケットをネットで買わずに(ネットでは普通に売ってる)到着したら買うスタイルだった。
おじちゃんはネットで買ってもアルバニアへは行けないよ、とイタリアンスマイル。
ギリシャへの船は出ているとのこと。
警察がEU外へ出ることを封じているというので、許可を取りに速攻で警察署へ向かう(笑)
コロナの影響でアルバニアへ行けるのはいつになるかわからないと、一蹴。
笑顔でとてもしっかり話してくれるおじさんだった。日本の警察くたばれ!
もう一度言っておく。日本の警察くたばれ!
話が逸れた。
アルバニアの国境は開いているのだが、EU全体がアルバニアへに移動を禁止しているようだ。つまり今は絶対に行けない。
10分くらい途方にくれる。途方に暮れるのもたまには味わい深くて良いかもしれない。旅人の精神はここで成長するのだと思った。
途方にくれ諦めてしまうのか、途方にくれ開きなおれるのか。人間の器ではないだろうか。
とりあえず俺は日本を、ミッコ達はマルタを出ることに成功しているので、一つの目的はお互い既に達成されてはいるのである。
実はミッコの友達クリスとエリスがイタリア北部山岳エリアに住んでいて、空き部屋を貸してくれるという話は前々からあって、
こっちへ引っ越ししないか?という事は言われていた。
全員一致で決定。すぐさまイタリア北部に向かってハンドルを切る。
(その他の案としては、フェリーでギリシャへ向かう、この場所の近くのAirB&Bを探して数日作戦会議もあった。)
そして、ここからも運転ー休憩(エスプレッソ、時に仮眠)ー運転ー休憩ー運転ー休憩。
完全なるミニマルテクノがBPM時速110kmで1400kmぐらい続いたと思われる。
時間の感覚は捨て去られ、GPSの残距離が減っていく事だけが物差しとなる感覚はみなさまわかると思う。
途中200kmくらいはマサさんが運転をしてくれた。
イタリアの高速道路をオートストラーダと呼ぶのだが、大問題がある。
高速道路になぜかシケインがあるのである。
これ。しかも告知がギリギリなのである!
高速道路中に時速30kmまで落としてシケイン通過して、、、ってアホかーっ!
夜中のシケインはマジで怖い。運転中一番の恐怖だった事は間違いない。
それと東南アジア、インド、ネパールの旅のおかげ?で、移動に対する距離感と時間感覚が猛烈にずれている事に気づく。
20時間くらいで着くなら、まぁ遠くはないな、と思える。
とにかく何かに取り憑かれたように進んだし、何かに取り憑かれていた気もする(のちに取り憑かれていた事を認識する。)
この1400km程のハイウェイの旅が、永住の地を探す最終工程となるとは思っていなかった。
アルバニアに行けなくなり、クリスの住む村へと導かれたように感じてならない。
なぜなら、今いるこの村に”住みたい!”と強く思うからである。
そして地球か、ゴアギルか、あっちの世界の俺が導いてくれたと思いたい。
ありがとう!
そして、日記上ではまだ到着してないので、続きを。
とにかく走った。燃え尽きても燻りながら走った。それしかしてない。
途中にミラノがあろうが、、、、、無視して走った。いつか観光で来ようと。
そしてクリスの住む村へ着く頃には強い風と大きな雨粒で嵐となった。高速でも超強風に煽られフォードのバンは九死に一生を4~5回得ている。
そして嵐を呼び寄せる男と言われていた若い頃を思い出す(笑)
豪雨の中クリス邸に到着。
まともなモノを食べてなかった僕たちにバジルとピエモンテ・パルミジャーノのパスタを作ってれたのだが、これがマジで美味い。
ここでも日本のパスタってなんだ?と思った。普段パスタを食べたいと思う事はなかったのだが、もう毎日食べたい。
味付けはジェノベーゼに塩、そしてピエモンテパルミジャーノ。パスタはニョッキみたいな形のアレ。
チーズの味だけで味付けが十分完結されている。オリーブオイルとチーズだけでパスタ300gいける。余裕で。ゴリ美味い。
バジルの風味が食欲をそそる。なんだこれ!?ってレベルで美味い。チーズがゴリラ美味い。
そして、イタリア人男性が家で淹れるエスプレッソ。これがまた濃くて美味い!
特濃で少量がイタリアスタイル。
その他、ここには書けないサプライズおもてなしも半端じゃなかった。すげーほっこりした。マジですげーほっこりした。
で、空家に案内された(実際到着は夜外観等はわからなかった)。
有り体な言い方になるが、あ り え な い。
マジでありえない。
ちょっと違うか。
ありえるとは思わなかった。これです。略してアリエッティ!
いや、ほんとまじでアリエッティ!そこもかしこもアリエッティーナ。絵本か映画の世界。
このトラディショナルな状態で保存されてて、しかも住めるんだ!と、驚きを隠せない一行であった。
想像をはるかに超えるような事ばかりで、何を書いていいのかわからないのが本音だが、パッと思い当たるところで、
水は湧き水が水道に直通してて、道端とかに湧き水飲み場が沢山あって、ちょーーーー美味い。今までで一番美味い。白馬が二番手になってしまった。
つまり水道代はタダですし、スーパーで水を毎回ケースで買う必要も無し。しかもミネラルウォーターより美味い。
イタリアの野菜のオーガニック率は70%くらいらしいのだが、ここはローカルの店で買ったら100%オーガニック。雨と太陽だけ。
日本の野菜は全部形が一緒で、変形してると売れない話をしたところ、Fucki’n Strangeという事でした。
そもそも何も無くても育つ野菜に対して、何かを追加するという考えがおかしい。と考えている人達なのだ。
食べるものに人工的な何かを足すことに圧倒的な違和感を感じる人達。イタリアに来て良かったと思える瞬間である。
自然界に同じものなど何一つない、それぞれ適当に不揃いな野菜こそ普通の野菜なのではないだろうか?
とにかく僕たち一行は借り暮らしのアリエッティ化する事に成功した。とりあえずここに住まずにはいられないほど環境が良いのである。
大きな問題ではないのだが、このブログを楽しみにしている方にとっては残念なお知らせもある。
まず、移動は一旦終わってしまった事。
そして借りた場所にはWifiが無い。Wifiが使える近くのカフェまでは徒歩50分。そこまで遠くないのでボチボチ更新していこうと思う。
結構歓迎されているように思います。うまくやっていける気がしてます。
なんせ人間が多い。楽しい。