永住の地を探して

現代日本の生活に嫌気がさした39歳(男)が何も決めずに勢いで日本を飛び出したけど戻ってきたぞ!俺に安息の地はあるのか!?

禁断のスノーボード

03/12/2020

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8:30起床。頑張った。

 

昨晩は寝つきが悪く、最後に時計を見た記憶で4:50だった。

寝る前にエスプレッソを飲んだわけではないので、スノーボードを目前に控えてなんらかの脳内物質が出ていたのだろう。

遠足前の小学生状態だが、人生初の海外でのスノーボードにテンションが上がってしまっても、それは仕方がない。

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山間のため陽はまだ見えないがピーカンが約束されたような朝。

駐車場までの10分の道のりが楽しくて気持ちいい。

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白馬八方尾根を拠点とするHachi crewアイテムを装備するだけでテンションが一段階上がる。

そしてスノーボードをやるつもりはなかったが防寒用にウェアを一枚持って来ていた。

下は雨具のズボンで滑る事にした。

ゴーグルとグローブは無い。

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一番の気がかりはやはり積雪(笑)

そもそも、これではまだ根雪の段階。

切り株とか岩とか大丈夫なのか?と少々の心配もしていたが、ブーツを履いて板を持つとそんな心配は何処かへ消えた。

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クリスはファットスキーに挑戦するようだ。

何度も彼に聞き返したが、どうやら彼はスキーが生まれて初めて。チリではスノーボードだけしかやった事がないそうだ。

それにしても初スキーで里山登るとか、流石に感覚が日本離れしていて楽しくなってくる。

一体どんなミラクルを見せてくれるのだろうか(笑)

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クリス宅の裏山を登り始める。斜度もキツくないので丁度いいエクササイズ。

クリスはスキーのハードブーツで登ってくるのだが、スキーの人ってそうだっけ?(笑)

ソールにシール着けて登るのは定番だが、シール無い人が登ってるのあまり見た事ないかも。

まぁ、そこはクリス、俺よりも早いペースで直登して行く。

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しかし家の裏で滑れるってのは良いね。

なんて言いながら登っていると本日最初のディバルテンタ(イタリア語でfunny)が訪れた。

 

クリス「ストック忘れた!カッツォォ!」

俺「スキー初めてだから頭に無かったね(笑)」

 

初めてのスキーが里山でストック無し、いきなりのエクストリーム感が笑いを誘う(笑)

まぁなかなか無いし、なかなか居ないよね。

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ボードやる方には伝わるかもしれないが、ツリーの間隔が最高。

雪質は最低のベシャ雪、だがこの景色だけで俺は十分である。

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15分も登ると小屋があって、1本目はここからドロップ〜♪

もちろんスノーボードに大事な巻物のお弁当もバッチリで完璧。

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さぁ板つけて滑るぞ!

そして2度目のディバルテンタ。

 

クリス「このスキーって左右同じなのかなぁ?」

俺「俺スキー詳しくなくて。ごめん(笑)」

 

スキー知らない人達が本気で滑ろうとしてる。

滑稽である(笑)

しばらく左右を見比べてみても同じっぽいので同じって事になった。

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記念すべきクリスの初スキー。10m程進んでは転んでいる。

俺は150の板でなんとか滑れたけど、雪が重いのと板が短いので、コントロールし続けるには大量の集中力が必要で気を抜いた瞬間にノーズが刺さる。

流石のクリスもいきなりターンとかは出来ないようで、視界の端から逆端へと流れていった。

あまりにも横へ行くので心配して様子を見に行く。

 

クリス「スキーってどうやって曲がるの?雪に引っかかって板が全く横に動かない。」

俺「ごめん、俺スキー詳しくなくて(笑)」

 

ただ、白馬での籠り生活は伊達じゃ無い。数々のスキーヤーを見た事がある経験から、板の向きを変えるんじゃなくて、地面に対する足裏の角度を変えてみたら?と超適当な事を言ってみる。

そういえば初めからパラレルターン練習する人初めて見たよ。

 

ストックを取りに戻ってもう一度登る。

2本目を滑る前に、またもやクリスがスキー初心者な質問を俺にぶつけてくる。

 

クリス「ストックってどうやって何に使うの?」

俺「ん?えーと、フラットで動きたい時に便利なんじゃない?」

クリス「だよね?つまり滑ってる時は使わないって事だよね?」

俺「え?うーんと、、、そうかも(笑)」

 

、、、。

 

俺「あ!友達は滑りながらストックで木を叩いてたよ!」

クリス「いやいや、まだ危なすぎて木に近づけないから!(笑)」

 

こんな感じでひたすらワイワイやっていたのだが、クリスが転んで板に指を強打して強打撲。これにて終了〜。

怪我には慣れてるそうで骨にも影響無さそうなので良かった。

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約2時間くらいの里山遊びだったが、スッゲー楽しかったし、スノーボードの脅威的な中毒性も再確認。

 

故・三宅恭太の遺骨も滑りに連れてって、彼も久しぶりの海外スノーボードを楽しんでくれた事だろう。

そしてこの湿雪はまさに彼の得意とする湿り気具合で彼の存在を改めて確認する事ができて嬉しかったし、数瞬の間彼が俺の身体を使って滑っているような感覚もあった。ありがたい。

 

その後はアドレナリンが出まくっていたせいで、地元のボードショップで板買っちまおう!ぐらいに周りが見えなくなった。

※日本から自分の板を送ってもらえば良いんじゃね?と思うだろうが、イタリアから日本に絵葉書を出して届くのは1ヶ月後くらい。

きっと荷物はもっとかかる。板が届く頃には春だ(笑)それもこれもコロナの影響。

 

結局スノーボードは危ないのだ。

俺にとっては中毒性が高すぎる。マジでドラッグと変わらない。

それに気づいたからこそ近年スノーボードとは距離を置いての生活になっていた。

が、まさかのイタリアで思い出してしまった(笑)

 

「何も考えずに冬の間は滑ってれば良いのでは?」という危険な考えが2〜3時間続いた。

それには板とバインとブーツが最低限必要で、セットで一番安いヤツを、、、。

 

買わずに済んだ(笑)

一旦スノーボードとは距離を置いて他の事にフォーカスしようとしてるのに買ったらあかん。

と、滑った5時間後にやっと冷静になれた。

そーいう事をしに来たわけではないのだ!

借りれる時に滑るだけでいい。日本で充分滑ったではないか。