ピクニック in 栗山
11/10/2020
書く暇が無いほど色々なサムシングが毎日エブリデーしている。
現状最優先でやる事を考えて、わからなくて、とりあえず音を出す事にした。
何が正しいのか、何をするべきなのかはわからないが、
10日ほど滞在して、クリスとエリス、そして僕達は世間のよくわからない何かから、数瞬でも解放されたかったのだ(と思う)。
まさに太陽と風のダンス、ノヴェンタトレ、胸を躍らせた一冊と一服。
知っている方も多いと思うが、”踊る”という事は人間の感情にとって大切な事である(と思う)。
早起きして機材を積み込んで、カフェでフロマージョ・フォカッチャ(超美味いんだよこれも)。ボーノ!
クリスの管理しているクリ山へ。
セッティングは手慣れたものである。サウンドシステム付きのピクニックに来たような感じ。
クリスがブレンドしたキノコのお茶を頂く。psychedelic.
それと日本では禁止されているあの聖なる植物だが、この地域は会う人会う人片っ端から全員持ってる。マジで。全員。
例えば女の子が持ってなくても彼氏が絶対持ってる、ヨユーで。イタリアも完全に違法なのだが、日本みたいに意味不明な重い量刑は無い。
当たり前のサムシングであり、よくあるグッドスタッフである。基本的にタバコに混ぜるので、それだけが残念。ピュアが好みです。
が、会う人会う人片っ端から持ち歩いているので、少し衝撃を受けてはいる。
パーティ以外で、ここまでありふれている環境にいた事がない。smoke日常。everyone.
そしてフラフィ。
上質な音楽を聴きながらムンダイ(焼き栗)
30〜40分ひたすらフライパンをあおる。結構な重労働。
両腕がそろそろ悲鳴をあげてくる頃に完成する。外で食べるムンダイはまた格別。
一瞬で無くなる、合計で4ラウンド作った。
近所の若者が遊びに来た。
嬉しい事にBPM160から乗り始めてくる。170~180とかツボる。
そしてツボってる青い髪の女の子と目が合う。
ずっキューン!
か、、、かわゆす。
直後に彼氏と抱き合いキスするところを目撃する。
ずっこーッん!
まあ良いよ、俺は目が合っただけで充分さ。
地毛じゃないだろうけど髪型カッコいいし、肌白いし、踊り方可愛いし、なんかパンク感あるし、良い。若いネーチャン良い。
ミッコがレコード回して、これがまた最高。ジャンルレスでサイケデリック。
レコード変える時以外は基本的に2枚とも音出てる、常にミックス中。これは俺も習得したい。
ディグる時点で2枚掛け前提で選ぶ必要があるね。世の中には変なレコード沢山合って面白い。
そのうちミッコがレコメンドしてるレコードショップ(イギリス、ドイツ)へ掘りに行く事になるだろう、ああ恐ろしや(お財布的に)。
そんなこんなで、ミッコと二人で9時間近く音楽をかけていた。
印象的だったのは、「奥義、BPM天空落とし」が決まった瞬間、フロアの空気が急激に粘度を増すのだが、
ドロドロの視界と空気の中でエリスと目が合った。
それでエリスと分かり合えた気がする。
エリス、、、というかイタリアの女性と相対するのは初めてで、これまではお互い少し距離が合った。
エリスはピエモンテ生まれで、3週間前に地元にレストランをオープンした。そこからひたすら働いているらしい。
休みの日は自家製ビールの仕込み。
すでに忙しすぎて、レストランは1日17組限定になっているが毎日満席である。
来客は非常に喜ばしいことだが、ここまで忙しく働くつもりはなかったのだろう。責任も発生してしまっている。
やる事と接客に追われて頭がいっぱいになっているはずだ。
仕事とか彼氏とかどうでもいい、何も考えたく無い、考える事に白旗を上げられる瞬間、それがダンスである。
音と自分だけの世界。その世界に入れば外界の事は一切気にならなくなる。
クリスのファイヤーパフォーマンスも最高。自家製の鎖鎌みたいなやつ。
踊ってて周りとか悩みとかが気になる人は、まだまだ音への入り込みが足りない、もしくは良い音楽を聴いていない。
是非とも本気で音と向き合ってみることを強く強く、そしてさらに強くお勧めする。
全部どーでもよくなるから。マジで。
その全部どーでもよくなる時間ってのが一瞬でも必要だと思うのよね、人間の脳には。
そこへ行くには色んな方法があるけど、音楽は手っ取り早い。
そもそも、踊るという事に対して日本人は抵抗を持ち過ぎている。
踊り方がわからない、恥ずかしい。これが踊らない理由の大半を占めると思う。
そもそも、その”踊り方”、”恥ずかしい”ってのは誰が決めてるの?って事。結論から言うと色んな意味で自分。
踊りって呼ぶと抵抗感が強くなるので、のるって言い換えれば良い。
自分に合った音量の場所で音にノッていれば、それは俺の中では踊っていると同義である。
ノリ方は人それぞれ。僕の親友の一人は身体はほぼ動かないのに頭の中でゴッチャゴッチャに踊っている。
はたから見たら停止しちゃってる人なのだが、彼は踊りまくっている。そーいう楽しみ方。
EDMのパーティでそんな事してたら横から笑顔でテキーラでも回ってきそうで恐ろしい。
そんなもんいらんねん。ほっといてくれ。
個人のダンスを邪魔する事は許されざる事なのである。カッツォォ!
ダンスしている人達は、その空間が良い時ほど目で通じ合っている。
アイツと目が合ったのは1秒にも満たないのに、アイツの顔も目も言いたい事も全て覚えていたりするし、印象深い思い出になる。
DJをやっているとそんな瞬間が沢山ある。
踊っている時は、ふと、横を見た瞬間に目が合ってニヤニヤするのだが、ブースに入ると全員がこちらを向いている。
その人が最高な時は視線を僕に送る。感じる、視る。目が合った瞬間にコネクトする。0.5秒でイッツイナフ。
あの瞬間は本当にたまらない。
なんかわからんけどヨカッタヨカッタ、最近仕事忙しくて少し落ちてたけど、まぁいいか。と思える瞬間でもある。
そして、実はこれが無いと人生やっていけない人達がかなり居る。Music Addict.
毎日聴くとか聴かないとかそういう次元じゃなくて音楽を必要としている人達がいる。
意味がおわかりだろうか?
つまり、まさに音楽をドラッグとして”使っている”人達がいる、こういう事だ。
それで、クリスとエリスと僕達はそういう人種という事が言いたかった。
そして、彼等が現実から解放される時間を少しは作れたと思う。
自分も結構踊れて、楽しかった。
ヨーロッパの緩めの雰囲気の中でダークのロングセット、なかなか良いじゃないですか。
初Traktorで読み込めない楽曲が多々あり(24~32bit問題)、完璧なプレイとは言えないが、
それでもサイケデリック出来た時間はあったと思う、フロアが一体化した時間帯は確実にあった。
地元でパーティをオーガナイズしているクルー達も、変態を見る目で僕を見つめる。至福、そしてハグ。
土曜日になんかやろうって言ってた。