シット!
26/10/2020
石造りの家の天井の低いリビング。10人以上で囲める大きなテーブル。
午後になると小さな窓から暖かい陽の光が射し込む。
息が白くなるほどでは無いが、北斜面に位置する仮住まい。午前は冷えるので日の差し込む午後をいつも待ち遠しく思う。
僕は電気コンロでエスプレッソを沸かし始める。
テーブルのビスケットをかじりながら、コンロの音に集中する。
シューッという蒸気音がリビングの静寂を強調するから不思議だ。
スイカにかける少しの塩、味噌汁に入れる少量の生姜、なぜ人は静かな場所へ行くと話し声も小さくなるのだろうか、、、
そんな事で惚けているとゴポゴポとエスプレッソの沸く音に変わる。
音が変われば完成は目前である。
カフェが出来た。
特濃で入れてエスプレッソマグに半分注ぐのがイタリア式。
結局俺は2杯は飲むから満タンに淹れるのと変わらないけど、あえて半分を2回飲む。イタリア気分を味わうためにあえて2回に分ける。
最近は酸味を抑えて淹れられるようになってきた。
20秒ほどで1杯目が終わる。
2杯目は砂糖たっぷり、マグの半分を牛乳で割る。
苦いエスプレッソの後の激甘マキアート。
結局30秒かからずマグは空になる。
3杯目グリコスタイル。
でっかいマグに残りのエスプレッソと砂糖を入れ、牛乳をたくさん入れて特濃コーヒー牛乳を作る。
これがまた堪らなく美味い。大きなマグというのが何よりも嬉しい。
細めにタバコを巻く。コーヒーとタバコ。
タバコは外で吸う。
大きなマグを片手に玄関を開ける。
開放感と共に鼻にまとわりつくこの香りは、、、
牛糞だ!
聞いてください。
最近家の横が牛の通り道になってて、牛の散歩の後は泥と糞でグチャグチャになっています。
晴れの日はこの程度だが雨が降るとひどい。
もちろん嫌とか迷惑とかそういう気持ちじゃなくて、自然な事なので全く問題ないのだ。
しかし、本日の午後のカフェで良い気分かつ良い匂いだった時にムワッときたので、少しだけ、本当に少しだけ残念だったのである。
その後、動悸が激しくなった。
最近よくあるんだよな。
心配しなくても3日くらい前に動機の原因はオカピット(理解)している。
カフェイン摂りすぎ。
これを知ってるからイタリア人は1日2杯までがベストだと言っていたのだろう。
毎回ミルクで割れば負担は軽減されるのだろうか?
調子に乗って砂糖も入れすぎているかもしれない。
すでに1日7杯くらいはエスプレッソなにがしを飲んでいる。
おおキャッフェ。